3月27日(米国時間)に公開された初の7系リリースFreeBSD 7.0-RELEASEでは、通常負荷時でピーク性能を350%改善、高負荷時で1500%のピーク性能改善が確認されたという印象的なアナウンスがおこなわれた。FreeBSD 7は8コアまでのシステムでリニアな性能のスケールが確認されるなどマルチコア/プロセッサでスケールするOSとして生まれ変わったことを示すターニングポイントとなったわけだが、その秘訣はどこにあったのだろうか。 最初に結論をまとめると、マルチコア/プロセッサでリニアにスケールするための万能薬があったのではなく、システムの全方位に渡る地道な改善がこうした結果をもたらしている。ULEスケジューラの改善によるスケールの実現や、マルチスレッドでスケールするメモリアロケータjemalloc(3)の導入は、いわばそうした取り組みのひとつであって、すべてではない。小さな改善の積