DXが進まない要因は何か。元P&Gで現在は吉野家の常務を務めるマーケターの伊藤正明氏は、中間層のマネジメントやKPI(重要業績評価指標)設定を課題として上げる。若手マーケターがDX時代の企業戦略やマーケティング、組織、人材を注目企業の経営層に聞く新連載の第4回は、伊東氏へのインタビューの後編。DX推進に関し、現場と経営層でなぜすれ違うのか、その理由を直撃する。 <前回(第3回 インタビュー前編)はこちら> 「カネ、人、社内規定」を勝手に突破不可能な壁と思い込まずに、新しいことを考え、提案し続けることが大事。前回の記事では、吉野家常務の伊東正明氏に同社のDX(デジタルトランスフォーメーション)の要諦やDXの注意点を聞いた。後編は引き続き、伊東氏にDX推進を阻害する要素やそれを打破する方策を聞いていく。 現場のデジタル化を知らない層を説得するには何をすべきか 廣澤 祐氏(以下、廣澤) DX推進