米ゴールドマン・サックス・グループには、富裕層の顧客向けのシンプルだが揺るぎないメッセージがある。米国株を手放すなという助言だ。 富裕層の個人およびファミリー顧客、寄付基金に対応するゴールドマンのプライベートウェルスマネジメント部門(運用資産約5000億ドル=約53兆8000億円)のシャーミン・ モサバルラマニ最高投資責任者(CIO)は「さまざまな難局を経験する中で、米株投資にとどまり、手を引かないようわれわれは顧客に引き続き助言している。時期尚早だ。他の先進国と新興市場国資産の犠牲の上に立つ米国資産の優位という強いメッセージが存在する」と語った。 貿易摩擦に関係する成長懸念が広がる中で、トレーダーらが安全な資金逃避先を探し求め、今年に入り6830億ドルという記録的な資金が債券投資に殺到しており、モサバルラマニ氏のアドバイスは「逆張り」のような印象を与える。EPFRグローバルのデータによれ