罪や疑惑のある人物が関与した作品に、我々はどう向き合うべきか。映画を愛する者にとって、これは悩ましい命題だ。ましてや今、映画会社UPLINKのパワハラ問題が明らかになり、性的虐待疑惑をかけられているウディ・アレンの新作「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」の封切りを迎えた日本において、より身近なものになっていると言えるだろう。 この問題に、確かな答えはないかもしれない。しかし個人的にも、業界の端に身を置く者として、見て見ぬ振りはしたくないと感じた。そこで今回は考え方のヒントを得るため、先日アレンに電話インタビューしたばかりだという米ロサンゼルス在住の映画ライター・平井伊都子に取材を実施。#MeToo運動の発祥地であるハリウッドでの例を挙げながら、映画作品への態度や新たな声を紹介していく。 取材・文 / 浅見みなほ 消されなかったワインスタインの“過去”「作品に罪はあるのか」を考えるにあたり、
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