id:usukeimadaさんの以下の記事にブックマークコメントしたら、詳しい解説を求められた。*1 女は腐女子に生まれるのではない。腐女子になるのだ。 アイデンティティ政治についての批判で、よくある論点なので、一応解説しておく。以下の二点が肝要な点だ。 (1)カテゴリーを使用したアイデンティティの語りは、常に誤謬を含む (2)政治的要請に応じ、カテゴリーを使用したアイデンティティ政治がなされる このアイデンティティ政治の問題について、清水晶子のバトラーを論じている部分を引用しよう。 バトラーにとってアイデンティティのカテゴリーが厄介な問題になるのは、何よりまず、我々がそのようなカテゴリーの記号を使わずには生き延びられないからである。アイデンティティ政治の批判的考察として知られる'Imitation and Gender Insubordination'は、その点を明確に示した論考である。