昨日(1月14日)、岡山市内の建設会社で働いているベトナム人技能実習生男性が2年に渡り、繰り返し暴言や暴力の被害に遭っていることが報道で明らかになった。男性は同じ会社で働く日本人労働者から殴る蹴るなどの暴力を日常的に受けており、腹を蹴られてあばら骨を折ったりもしたという。しかし、会社は暴力を放置し、技能実習生を支援する立場にある監理団体も男性から相談を受けた後もまともに対応しなかったようだ。 実はこのような技能実習生に対する暴力事件は少なくない。すでに41万人ほどが日本で働いているこの技能実習制度のもとで、なぜこのような人権侵害が頻発するのだろうか。今回のような暴力事件の背景にある制度的問題そしてその解決に向けた方向性について考えていきたい。 安全靴で蹴られ、あばら骨を折る怪我 まず今回話題となっている事件について、報道をもとに簡単に確認していきたい。被害者の男性は2019年に技能実習生と