マスクやエアロゾル感染の議論のためには、最低限の定義が必要ですので、エアロゾルは何かというお話から。 まず、日本エアロゾル学会による明確な定義があります。「直径100μm以下の気体中に浮遊する粒子」を、エアロゾルとしています。 5.8秒とか一瞬じゃないか……と思われそうですが、これは実験室(無風)での重力による沈降速度です。有人環境では気流の影響が勝り、もっと長時間舞い続けます。 なので工学的な見地からは「直径100μm以下の粒子」です。 他方で医学的な見地からは、直径5μm以下をエアロゾルと呼んでいます。なぜなら医学的には「気管より奥に吸い込まれるか」どうかが重要だからと考えられます。口腔内や鼻腔内は防御力が高いのですが、気管以下は防御力が弱いので、そこに到達されると厄介なんですね。 そして直径5μmを超える粒子はとほとんどが口腔内や鼻腔内に沈着するので、気管より奥に空気とともに入るのは
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