コンテンツ配信サービス「note」で、投稿者のIPアドレスが閲覧できる状態にあったというセキュリティインシデントが生じた。匿名掲示板「5ch」に同じIPアドレスで書き込みがあるかを突き合わせ、書き込み主を特定しようといった騒動も巻き起こっている。IPアドレスが問題になると、必ず起きるのは「IPアドレスで個人が特定できるのか」「IPアドレスは個人情報ではないのでは」といった議論だ。回答はイエス/ノーで済むほど簡単ではないが、誤解を生みやすいIPアドレスについて、あらためて正しい情報を整理してみよう。 セキュリティインシデントで重要なのは「何が漏れた?」ではない 個人情報の漏えい問題では、メールアドレスが漏れた、IPアドレスが漏れた、という外形的な情報が過大評価(または過小評価)される傾向がある。「これは個人情報なので大問題だ」(あるいは「個人情報でないので問題はない)という報道もされがちだ。