町田徹(ジャーナリスト) 【第45回】 2008年09月26日 GS、モルガンの「銀行持ち株会社」転換 投資銀行全滅を招いた戦犯は誰か? 米投資銀行のゴールドマン・サックス(業界第1位)とモルガン・スタンレー(同2位)の2社は21日、そろって連邦準備制度理事会(FRB)の承認を得て、「銀行持ち株会社」(傘下に商業銀行を保有する持ち株会社)に転換する方針を打ち出した。 これにより、大企業や富豪しか相手にせず、超エスタブリッシュメントとでも呼ぶべき存在だった投資銀行業は、資本主義国の米国から消滅することになる。 そんな経済・産業史に残る“事件”を引き起こした真犯人は、いったい誰だったのだろうか。 投資銀行と言えば、中小の胡散臭いブローカレッジハウス(株式などの流通市場での売買仲介専業の証券会社)とは、一線を画す存在だ。業務や商品では、ブローカレッジだけでなく、M&A(企業の合併・買収)