中村義作さんによる、黄金比(φ≒1.618)の長方形の三枚組みはみごとだ(写真上)。黄金長方形に鍵型の切れ込みいれて、XYZ軸のように組み合わせる。きれいに安定し、12個の頂点を結ぶと、正二十面体になる。 仕事場の机に、名刺(黄金長方形である)の三枚組による、この立体を置いてある。それを見ていて、名刺に付加部分を与えて、二十面体の稜をつくることができないかと考えた。その造形もまあまあうまくできたのだが、そのときに使った用紙形を試すうちに、もっとエレガントな立体ができることがわかった。 写真中段の立体がそれである。組みあがるまではひじょうに不安定だが、完成すると安定する。面白いのは、内部の空間が正十二面体になっていることだ。全体として、ケプラーの小星型十二面体にひじょうに近いかたちなのである。 写真下段は、この立体を、より小星型十二面体に近づけてみたものである。
昨晩も、幾何モデルをこねくりまわしていたのだが、最終的に手のひらの上にあったのは、なんの変哲もない立方体であった。「つまらんものをつくってしまった」と、『ルパン三世』の十三代目石川五右衛門のような台詞をつぶやいた。 これが、極端に複雑なかたちからできた単純な立方体であれば、それはそれで面白かったのだが、このモデルは、その点でも中途半端だった。 ここで思ったのは、「単純なかたち→複雑なかたち」という「正統派」の折り紙と、「複雑なかたち→単純なかたち」という造形は同根のものではないか、ということだ。後者は、箱詰めパズルなどを思い浮かべているのだが、いずれもが、複雑さの中に単純さを、単純さの中に複雑さを見る、というのふたつの面を持っている、と言えなくもない。 折り紙で正方形が好まれるのには、さまざまな理由があるが、そのひとつは、正方形が単純な図形、原理的なかたちとして認識されているからである。そ
ふろく付き趣味の科学ムック『大人の科学マガジン』。Vol.29のふろくは、AKARI折り紙。アーティスト森脇裕之さんと折り紙作家川村みゆきさんのコラボレーションで生まれたAKARI折り紙はLEDの光を折り紙で包んでいます。
空気の流れを自分で操り、紙飛行機を飛ばす折り紙ハンググライダーの映像だよ! 初心者はダンボールで操作して、慣れたらより小さい面積の板状のもので。上級者は手だけで操作したり、片手での操作もできちゃったりするのだ。 この紙飛行機のPDFデータは「origami hang glider」の2-4-1 Origami Hang Glider Pattern (PDF)をクリックでダウンロード可能だよ。 2個目の動画で作り方も懇切丁寧に解説。 2つの扇風機で紙飛行機を空中に固定する裏技 Part 1 Surf an Origami Hang Glider on a Wave of Air.mov Part 2 Surf an Origami Hang Glider on a Wave of Air _Construction.mov Part 3 Surf an Origami Hang Glide
ご自分のレーザー加工を使用した作品を、PAPER-ARTSにて販売をご希望の方、またはレーザー加工を使って作品の制作をご検討中の方は東京紙器株式会社まで、お気軽にお問い合わせください。 三谷純 -三谷博士- 筑波大学システム情報工学研究科准教授。コンピュータ・グラフィックスに関する研究に従事。 1975年静岡県生まれ。2004年東京大学大学院博士課程修了、博士(工学)。 2005年理化学研究所研究員、2006年筑波大学システム情報工学研究科講師。2009年より現職。 2006年より科学技術振興機構さきがけ研究員の職を得て折り紙の研究に従事し、コンピュータを用いた折り紙の 設計技法などに関する研究を行っている。 著書に「ふしぎな 球体・立体 折り紙」(二見書房)、「独りで習う Java」(翔泳社)など。 (詳細は下記HPより) 三谷純 大学内HPはこちらへ。
ジタバッグ(Jitterbug)は、バックミンスター・フラーが発明した多面体おもちゃの愛称です。フラー自身はこのような動く多面体をベクトル平衡体と名づけました。ジオメトリック・アートでジタバッグを知ってから、これをどんな素材でどうやって作るのかをあれこれ考えていたのですが、先日、折り紙でジタバッグを作る方法を不破高校のN村先生に教えていただきました。
有り難いことに、立体折紙の展開図集を書籍として出版させていただける目処が立ちました。 そのようなわけで、ここ最近はコツコツと収録用の作品を試作していたわけですが、これがなかなか大変な作業でした。 コンピュータでパパッと設計できて、展開図も自動的に生成できるので、簡単なものだと考えていましたが、実際はそんなに甘くなかった。。 形、作りやすさ、サイズ、バリエーションなどを考慮し、やさしいものから徐々に難しいものにチャレンジしていく構成にするなど、 考慮すべき点が多く、予想以上に試行錯誤の作業が発生しました。 本日になって、どうにかこうにか収録作品が一通り準備できたところです。 で、試作品が部屋に溢れかえって、どうしたものか思案に暮れています。 とりあえず、えいやと山積みにして写真を撮ってみました。 (大きい写真はFlickrにアップしてあります。) これからそれぞれの作品の作り方の説明を執筆す
テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」のトレンドたまごのコーナーで回転体を内包する立体折紙について紹介していただきました。 さっそく、そのムービーがオフィシャルサイトにて視聴できるようになっています。ほぼリアルタイムでの更新なのですね。すごい。 http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/2009/05/tt-113.html 今日はテレビ取材という貴重な体験をさせていただきました。 スタッフの皆さま、筑波大学までお越しいただきありがとうございました。 前田アナウンサーの「取材報告」がこちらに公開されていました。 (今はWeb上にこのようなコーナーがあるのですね。今まで知りませんでした。) http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/2009/05/post-595.html さらには「レポーターブログ」も! すごい。Web上にはテレビでは見られない情報が
上の写真のような、球体を内部に包み込んだような形を、A4サイズの紙で簡単に作れるような展開図を作ってみました。 展開図は下のような感じ。 対称性を考慮すれば、正八角形の紙から折り出したいところですが、やはり世の中に出回っているのはA4サイズの紙が圧倒的なため、印刷してから紙を切る必要が無いというメリットは大きいです。 で、これを印刷したものを授業の中で配って、学生さんにチャレンジしてもらったのですが。。 なかなか難しいらしく、15分程度の時間で無事に球体っぽい形を作れた率はたぶん1割未満。。あれれれ、そんなに難しい?と、こちらが焦ってしまいました。 PDF形式の展開図をこちらからダウンロードできますので、興味をもたれた方は是非チャレンジしてみてください。 無事できたら教えてくださいネ。 ちなみに、上の写真は学生に配ったのと同じ、普通のコピー用紙に印刷したものを折って作ったものです。 予め、
理工学系の書籍を多く出している出版社の方から、折紙に関係した本を執筆しないかとの打診をいただきました。 これはまた大変光栄な話なので、是非に。と即答したいところですが、改めて考えると本一冊分の中身のある折紙&理工学の原稿を準備すると言うのは大変なことです。 折紙に関する研究をここ何年か行っている身からすれば、いずれきちんと折紙についてまとめたいと思ってはいたので、よい機会と思うのですが、工学をメインに据えるのはちょっと難しいような感じがして、残念ながら一度辞退を申し上げました。 でも、その後、再度の打診をいただいて、折紙とコンピュータに関して、ということでもう一度検討することになりました。これなら大丈夫かな。 でもでも、本一冊書くと言うのは、それはそれは大変なことなのです。過去にJSPの本(247ページ)を執筆した時には「本当にもう無理。1冊でも世の中に出せたからもういい。」と思い、次にJ
☆ティーバッグのトナカイ(前川淳・作) (第3回折紙探偵団コンベンション折り図集より) 紅茶のティーバッグの入っていた紙を切り開くと、下のような面白い形をしています。この紙を使って作るのがこれ、「ティーバッグのトナカイ」です。4cmほどの、手のひらに乗る大きさに仕上がります。 この作品は見た目もかわいらしいですが、折ってみて初めてその傑作たるゆえんがわかる作品です。左側の細長い出っぱり、浅い切れ込み、右側の台形の部分などが全くむだなく生かされており(それぞれツノ・口・しっぽになる)、この紙はこの作品のためにデザインされた形なのではないかと思ってしまうほどです。 優れた彫刻家は大理石の塊の中に、すでに彫られるべき像の姿が見えているといいますが、作者の前川さんにはこの紙の形を見た瞬間にもうこのトナカイの姿が見えていたのかもしれません。ちなみに作風はだいぶ違いますが、以前掲載した「サンタクロース
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