三体Ⅲ 死神永生 上 作者:劉 慈欣早川書房AmazonSFとしてはこの10年で最大の話題作である、作家劉慈欣による『三体』。その三部作が、先日刊行されたばかりの『三体III 死神永生』(ししんえいせい)でついに完結! 中国本国で大いに盛り上がり、その後ケン・リュウによる英訳で米国を中心とした英語圏で大ヒット。日本でも第一部が刊行されるや否や話題に火がつき、SFとしてはありえないような話題と部数が出た──と、国内外問わずその部数だけみても化け物級の力を持った作品だが、重要なのは部数より作品のおもしろさ、それ自体である。 寂寥感を覚えるほどの傑作 どれだけ部数を重ねようがおもしろさはどうだろうかという作品もあるわけで、本作はどうなのよという話になってくるわけだけれども、これについてはもう何の疑いもなく、傑作であると断言することができる。それも、人生にそう何冊も訪れることのない、記念碑的な傑作
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