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ブックマーク / www.webchikuma.jp (2)

  • 【第51回】闘病記、またしても|遠い地平、低い視点|webちくま

    PR誌「ちくま」10月号より橋治さんの連載を掲載します。9月号が休載となった理由について、現在進行形の「闘病記」です。 先月は失礼をいたしました。先々月の原稿を書くとそのまま、私は手術のために入院してしまいました。八年前、別のPR誌で連載をしていた時に『闘病記』というタイトルの文章を書いて、「まさか自分がそんなタイトルの文章を書くとは思わなかった」と思いましたが、八年後にまたしてもです。 前回のは顕微鏡的多発血管炎という、毛細血管が炎症を起こすというめんどくさい免疫系の病気で、全治はないので「人混みの中に出る時はいつでもマスクを忘れずに」ということになります。医者がそう言った通りのことを書いているだけで、どうして免疫と毛細血管がリンクして「マスクを忘れずに」になるのか、私には分かりません。 前回のは投薬治療による内科的な病気ですが、今度のは癌です。正式には「上顎洞癌」というやつで、「どう

    【第51回】闘病記、またしても|遠い地平、低い視点|webちくま
  • 【第49回】人が死ぬこと|遠い地平、低い視点|橋本 治|webちくま

    西城秀樹が死んだ。六十三歳だった――というニュースを聞いたら、朝丘雪路が死んだ、星由里子が死んだというニュースも続いて、テレビの『徹子の部屋』は追悼番組が立て続けになった。なんでこんなに人が死ぬんだろうと思ったら、平成三十年の五月は、平成が終わる「最後の一年」に突入した時期だった。今上天皇の退位はあらかじめ決まっていて、なんとなく平成は自動的に終わるもんだと思っていたけれど、人が立て続けに死んで行くニュースに接して、改めて「あ、一つの時代が終わるんだ」と思った。 七年前、東日大震災が起こった二〇一一年にも人が死んだ。有名人が立て続けに死んだというのではなくて、年老いた親の世代が死んで行った。私の父親が死んだ。友人の父親、あるいは母親が死んだ。やたらと葬式の通知、年賀状辞退の通知が届いた。「なんか、今年葬式多くない?」と友達に言ったら、「多いよね」という答が返って来た。 意外と人は「時代の

    【第49回】人が死ぬこと|遠い地平、低い視点|橋本 治|webちくま
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