〈僕はこんな店で食べてきた〉食いしん坊たちと牛肉の関係 先日、池尻大橋「オー オン ブーシュ」を訪れた。この数年、赤身肉好きの食いしん坊から神のようにあがめられている滋賀の肉屋「サカエヤ」の店主、新保さんが手当てしたジビーフ、近江牛、愛農ナチュラルポークを直で仕入れ、フランスのビストロや肉屋で修業した河村シェフが焼くという素朴なビストロだ。 前菜にパテドカンパーニュやコーンドビーフ、豆とキャベツのサラダ、アッシュパルマンティエなどを頼み、シェフが持ってくる塊肉から近江牛のウチモモ、ソトモモ、鹿ヒレ肉を選んだ。ソトモモなんて硬くてステーキでは食べられないと思っていたが、新保さんの手にかかると、ほどよい硬さと味で実は一番うまかった。 「ビストロ オー オン ブーシュ」のイチボ 出典:ガレットブルトンヌさん なるほど、赤身の肉は旨いなあ、霜降りは脂っこくて食べられないなあ、などと思ったが、よく考