しかし、ボイスが自身の人生に関して語っていたことは実は全くの虚構で、86年の彼の死後も長い間、疑う余地なく信じられていた。リーゲル氏が初めてボイスに出会ったのは73年のことだ。ボイスをよく知る同氏は、40年後の2013年にようやくボイスの人生や作品、政治、哲学に関する数々の俗説を覆す伝記を出版した。 作家、画家、映画製作者のハンス・ペーター・リーゲル氏。独デュッセルドルフのボイスと同じ地区で生まれ育った。1989年よりスイス・チューリヒ在住 © Samuel Schalch / Tages-anzeiger swissinfo.ch:私が2014年に著書を読んだときは、ボイスがナチスだったか盗作者だったかと言う以前に、私たちが思っていたよりもはるかに複雑なアーティストであり、そのような人格だった、という印象を持ちました。 ハンス・ペーター・リーゲル:ボイスは精神的に病んでいたのかもしれませ
![戦後を代表するドイツ人芸術家ヨーゼフ・ボイス 偽りだらけの過去 - SWI swissinfo.ch](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/107dc38647d259723b195b6a27ac603de66dbbd1/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.swissinfo.ch%2Fcontent%2Fwp-content%2Fuploads%2Fsites%2F13%2F2021%2F05%2F26723fa8279e682e961f929e1a8592e8-452632748_highres-data.jpg)