私たちは「労働」と「遊び」をまったく逆の行為のように考えてしまいがちですが、この二つは本人の捉え方でどちらにでもなり得ます。今後、労働と遊びの境界はなくなっていくというが…。※本連載は山口周著『ビジネスの未来』(プレジデント社)の一部を抜粋し、編集したものです。 畑仕事は労働で、ガーデニングは遊びなのか ■労働+報酬=活動 私たちの活動が経済的利得を得るためのインストルメンタルな手段から、その活動そのものによって喜びが得られるコンサマトリーな活動に転換することによって、私たちの社会における「生産と消費」「労働と報酬」の関係もまた、大きく変わることになるでしょう。 私たちは「生産があって、しかるのちに消費がある」あるいは「労働があって、しかるのちに報酬がある」と考えます。これはまさしくインストルメンタルな考え方で、それぞれに手段と目的の関係が成立し、時間的にも前後します。 ところが「高原社会