新潟県加茂市が、市の建築物を規制する条例に違反したとして、衣料品店を全国展開する「しまむら」(本社・さいたま市)を刑事告発したことが11日、明らかになった。市の条例は、地元商店街を守る観点から大型店の出店や売り場拡大を禁じたもの。もともと同社の増床計画を防ぐために制定したもので、市民からは「訴訟になるのでは」と心配する声も上がっていた。市と同社の対立が現実のものとなった。 市によると、市内にある「しまむら加茂店」は10月、店舗の売り場面積を約980平方メートルから約1130平方メートルに拡大した。市は、500平方メートル以上の売り場面積を持つ店舗の新築、増築を禁じる市の条例に違反していると判断し、8日に加茂署へ告発した。 条例は、違反に対し最高50万円の罰金を定めているが、原状回復を求める規定はない。市は「仮に相手側が罰金を支払っても、元に戻さなければ、民事訴訟を起こすことも考えている