地域医療に興味があるなら, 今すぐ一歩踏み出そう! 中村伸一氏(おおい町国民健康保険名田庄診療所所長)に聞く ――地域医療に従事する上で,身につけておくべきこととはどんなことでしょうか。 中村 技術的なものも大事ですが,まずは気持ちを大切にしてほしいですね。地域医療を志す学生さんや研修医は,「私は○○の知識がないから,私は△△ができないから,地域に出るのはまだ早い」ということをよく言います。でも,早いなんてことは決してありません。とにかく地域に“出ちゃう”ことです。 地域における医師としての自分が役立つ場面や,逆にいい結果につながらない場面を経験することで,医師が地域社会で果たすべき役割を肌で感じることができます。 一つは自分の治療が正しかったかどうかということです。研修医や都市部の大きな病院に勤務している医師は,自分が病棟や外来で診療した患者をもう一度診療する機会はそう多くありません。地
【特集】 アタマじゃなくて心で感じる 地域医療のエッセンス 近年,地域医療教育の重要性が認識されつつある。2008年に改訂された医学教育モデル・コア・カリキュラムでは「地域医療の在り方と現状および課題を理解し,地域医療に貢献するための能力を身に付けること」が書き加えられた。また,2010年度からの医師臨床研修制度の見直しで必修科目が削減されるなか,地域医療研修は必修として存続することになった。医学生・研修医は地域医療から何を学ぶことを求められているのか。その答えを求めて,地域医療のプロフェッショナル,名田庄診療所の中村伸一氏を取材した(インタビュー,関連記事)。 よりよい診療は,診察室の外で始まる 名田庄診療所は,京都府と滋賀県に接する福井県の南部,大飯郡おおい町の名田庄地区にある。同地区には3000人が暮らしており,高齢者が約3割を占める。同地区から車で20分ほど走ると隣町の総合病院があ
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