濱野智史さんはかつて『アーキテクチャの生態系』で、この国のガラパゴス的に発展したインターネットのもつポジティブな可能性を発見する批評を展開し、衝撃を与えた書き手です。しかしあれから10年余りが経ち、「この国の」インターネットに注目する意味はおろか、インターネットそのものが停滞していると彼は指摘します。そんな濱野さんに「遅い」インターネットという宇野の問題提起をぶつけてみました。 本記事をはじめ、「遅いインターネット」では、現在の速すぎるネット社会の問題とその向き合い方について、様々な観点から特集しています。 停滞の10年の先に、 「遅いインターネット」を始めよう 宇野 濱野さんの著書『アーキテクチャの生態系』が出版されたのは、いまから10年と少し前の2008年のことです。これは、iモード、2ちゃんねる、ニコニコ動画など日本でガラパゴス的に発展したインターネットに、アメリカのそれとは異なる独
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