まあ、福祉関係者は全体的に元気が出ない結果だろうと想像する。当事者も支援者も。 新与党が「反福祉」までも叫んできたわけではないし、「きっと福祉に熱心だろう」と信じられてきた民主党がこの3年で従来の流れを大きくひっくり返すような変化が生み出せてきたわけでもない。だから「これでも自分の生活は特に変わらない」という人も多いだろうし、3年前までの政権与党と構築してきた信頼関係がある人たちは今回の結果に喜んでいるだろう。 しかし、新与党による国家観とか家族観とか人間観とかが「福祉」と相性がよいと信じている人は極めて少ないはずだ。議席を伸ばした「第三極」についてもそれは同じ。政策の現実性や実効性とは別の話である。 世論調査で「何を重視しますか」の問いかけに対して最上位に上がってはくるが、現実には争点化されない「社会保障」。世間にとっては「年金」「介護」、がんばっても「子育て支援」ぐらいのイメージでも、
また原発の話で恐縮である。 前の二つのエントリのつづき。 ぼくの記事に対するネット上やここのコメ欄での反応は様々だけど、自動車事故の比喩や他の「大事故」との比較については、下記エントリを読んでほしい。 原発と自動車 - 紙屋研究所 加藤尚武『災害論 安全性工学への疑問』 - 紙屋研究所 かんたんに言うと、便益の違うものの比較はするな、ということと、反復が不可能な「異常な危険」については特別扱いが必要だということ。 あと、「福島第一は老朽化してたからダメだったが、他はいい」というのは、論外。福島第一の事故主因が「老朽化」であるというような調査は見たことがない。少なくとも福島の事故の原因究明は終わっていない。炉の中がまともにわかっていないのに、「老朽化していたからダメ」「老朽化していないからいい」などと言える状況にはないことは明らかだ。 結局、残るのはコストのことだけなのだ。 原発はコストが安
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