【リッチモンド(米バージニア州)=青木伸行】米バージニア州の「東海」併記法案の成立が確定的となり、日本には深刻な「敗北」となった。 法案は最終的に、州知事の署名により成立し、知事には法案の拒否権と修正権もある。このため水面下では、マコーリフ州知事を挟んでの日韓のせめぎ合いが繰り広げられてきた。 1月22日、佐々江賢一郎駐米大使が知事の元を訪れ、日本の主張への理解を求め、協力を要請した。日本の同州への投資は、諸外国の中で第2位でもある。 知事も一時、議員数人に法案に同調しないよう働きかけた。日本側の動きを韓国系団体と法案推進派議員は、「外国政府の介入」「脅迫」と喧伝(けんでん)し、安豪栄(アン・ホヨン)駐米韓国大使が知事と会い巻き返しに出た。裏に潜んでいた韓国政府が表に出た瞬間だった。 こうした攻防の結果、29日の下院小委員会での法案採決では賛否が同数となり、翌30日の再採決では賛成5、反対