9月末から今月1日にかけて本州上を進んだ台風24号は、2014年10月の台風19号以来、4年ぶりに中心が県内を通過した。「山岳県の信州は台風に強い」と信じる県民も多いが、専門家は「山で勢力が衰えることはあっても、進路への影響は限定的」と分析。山岳地形がかえって風を強める危険性もある―と意外な「弱点」を指摘する声もある。折しも日本列島には大型で強い台風25号が近づいており、油断は禁物と言えそうだ。 「珍しく直撃しそう」「なんだかんだで、安定の防御力」。台風24号が県内に接近した9月30日、インターネットの会員制交流サイト(SNS)では山と台風に関する投稿が相次いだ。長野市の30代主婦は「直撃で身構えたけれど、被害は一部のみ。やっぱり山のおかげ」と話した。 「台風24号では山が風を遮った」とみるのは日本気象協会長野支店(長野市)の杉本麻衣子気象予報士。台風は中心に向かって反時計回りの風が吹く。