ある意味で、日本の有権者は政界に、米国による占領統治の終了以来最大の衝撃をもたらした。 たった一撃で、「55年体制」として知られるようになった制度――保守的だが平等主義的な党の性格が戦後日本の気質にマッチしていた自民党の支配下で50年続いた政治の安定――を粉々に吹き飛ばしたのである。 国が大転換を遂げた高度成長期から、日本経済が足踏みをしていたここ数年間に至るまで、自民党は何度も首相官邸のカギを有権者から託されてきた。 しかし、有権者は今回、そのカギを取り換えた。8月30日、彼らはそぼふる雨にもかかわらず投票所に足を運び、何も変わらない政治への不満を表明したうえで、新しいものに賭ける意欲を示したのだ。 新しいものに賭けた有権者 自民党の重鎮たち――中には議席を失った人もいる――が一体何になぎ倒されたのかと自問し、まだ試されたことのない民主党が権力に順応しようとする中、相互に関連し