フィリピン南部のミンダナオ島ラナオ・デル・スル州マラウィで23日、イスラム系武装勢力「マウテ・グループ」と政府軍が衝突。それを受けモスクワを訪問していたドゥテルテ大統領は、治安維持のためミンダナオ島全域に60日間の戒厳令を布告しました。 帰国後の会見でドゥテルテ大統領は「今回の戒厳令は1972年にマルコス大統領が出したものと全く同じものであるが、(ISに忠誠を誓う武装勢力の排除へ向けて)より厳しく対応する。」と述べました。 とは言え、この戒厳令とは実際どのようなものなのでしょうか? また、戒厳令が敷かれた場合フィリピンで暮らす人々の生活はどのように変わるのでしょうか? 戒厳令(Martial Law)とは? 戒厳令が敷かれると、政府軍は一定期間、対象の地域を統制下に置き令状なしで身柄の拘束などができることになります。限定された地域に戒厳令が敷かれたのは、2009年のマギンダナオ州で起こった