「Why Haskell matters?」(なぜ Haskell は重要か?)には、Haskell とオブジェクト指向プログラミングを比較した章があります。日本語訳が見当たらなかったので、必要な部分を訳してみます。 オブジェクト指向プログラミングの優れた利点は、データとそれに作用する関数を一つのオブジェクトにまとめられることではない。優れた利点、それは、(実装からインターフェイスを切り離せる)データのカプセル化と、(型の一群の振る舞いを同じようにする)多相性だ。しかしながら、データのカプセル化と多相性は、OOP の専売特許ではない! いやぁ、心洗われる文章です。:-) データのカプセル化 Haskell でのデータのカプセル化は、それぞれのデータ型をそれぞれのモジュールで宣言し、そのモジュールからインターフェイスだけを公開することで実現できる。モジュール内部には、内部データに触れる関数群