行政権と司法権との権力闘争は、アメリカではよくあることだが、三権遠慮主義の我が国では珍しい。 ところが、医薬品ネット販売規制をめぐる裁判と行政庁の対応は、珍しく司法判断に政治が抵抗する構図となりそうだ。 産経:政府、市販薬ネット販売規制へ薬事法改正 最高裁の省令違法判決見通しに対応 薬事法の下で、医薬品ネット販売規制は省令により実施されたわけだが、以下の判決はこれを違法としてネット販売ができることを確認した。 東京高判平成24年4月26日WLJ(判決全文PDF) 極めて長い判決だが、要するに薬事法が定めた情報提供義務について、省令でネット販売をできなくすることまでも許容するものとは解されないとして、ネット販売ができる地位の確認を認めたものである。 そして最高裁は、本日、口頭弁論を開くことなく判決を言い渡すことにしているので、この高裁判決が維持されるものと考えられる。 これに対して上記の記事