世界各国で中央銀行デジタル通貨(CBDC)への関心が高まっている。第1回では、CBDCが登場したときに、QRコード決済のPayPayのように利用されるイメージをまとめた。ただし、CBDCが競合するのは決済サービスだけではない。金融の基盤でもある銀行にはどんな影響があるのか。 日銀出身で決済分野を代表する有識者である、麗澤大学経済学部教授の中島真志氏に、CBDCが実現したときのイメージを聞いた。 CBDCとしてお金を持てば、銀行預金は不要になる? CBDCは日銀が発行するデジタル通貨だ。スマホにアプリを入れて持ち歩き、現金と同じように、どこでも支払いに使え、誰かに送金することも可能。電子マネーとは違い、日銀が発行するため倒産リスクもない。そのために、民間のスマホ決済とはある種、競合になる場合がある。 同様に、CBDCを銀行口座とも比較してみよう。決済に利用でき、振り込みと同じように送金ができ
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