息子が昨夜お土産と言って持ってきてくれた。 「誕生日になにもあげなかったから。」 忘れていたわけじゃなく、彼はジム帰りに寄り道して探してくれた。しかしコレといったものが見つからず「間に合わせで買うのも違うと思ってやめた」と手ぶらで帰ってきた。 私は探しに行ってくれたことだけで嬉しかった。 でもほんの少し、そういう時は花一輪でも私は喜ぶのだと思って、それを恥じた。 友人や家族が覚えていてくれて、おめでとうと声をかけてもらえることに傲慢になっていることが恥ずかしかった。 誕生日からひと月過ぎ、すっかり忘れていた。 紙袋からは犬のプリントがある綿のハンカチがでてきた。表情がいろいろあってどう畳んでもどれかの顔が上にくる。 ずらりと並ぶとぼけて愛らしい犬がこちらを見てる。 彼らしいチョイス。 ありがとうありがとうとはしゃぐと 「長生きしてするように」 と言って部屋から出て行った。 「する!」 他に

