(写真:Ken Teegardin/クリエイティブ・コモンズ表示 2.0 一般) あるレポートや雑誌の記事で「今まで使われていた薬と新薬を費用対効果分析を用いて比較してみたところ、新薬の方が費用対効果に優れていることが明らかになった」と言った内容を目にした場合、疑うことなくなんとなく新薬の方がすばらしい薬なのだと思ってしまった経験はありませんか?きちんと正しい方法論で解析が行われたのか批判的吟味していますか?費用対効果分析(Cost-effectiveness analysis [CEA])はその方法論が複雑ゆえに、十分な批判的吟味を行うことが難しいという特徴があります。普通のランダム化比較試験や回帰分析を用いた結果であれば、「このような可能性は考慮したのか?交絡因子がある可能性はないのか?」は考えれば理解できるため、きちんと評価することができます。CEAでも同じくらいきちんと評価できない