鎌倉期の武将の陣地跡に大正7年(1918)創設された三井財閥の別荘をその始まりとする 元湯陣屋は、家族三世代にわたる常連、将棋・碁の愛好者をはじめ、幅広い世代が足を運ぶ、伝統と格式が息づく老舗温泉旅館。同館では、これまで予約が入ると手書きの予約台帳から毎日予定表を作成していた。予約業務・顧客管理は、紙またはホワイトボードで共有するというアナログ的な方法。そのため、予定表配布後の急な変更にも対応できず、情報の共有漏れが起きるケースもあった。顧客管理にはExcelも利用されていたが、インターネット予約のデータを予約台帳に反映させるまでに時間のずれが生じ、予約の重複やその後の情報活用という面でも難しい状態が続いていた。