スパイス売り場の棚に「眠って」いた商品が、ひょんなことから15倍の売り上げを達成することに――。世の中にはきっかけさえ掴めば、ヒット商品に化ける素材が身近にある。 ご飯にかけるふりかけは数あれど、今まであるようでなかったのが“パンにかけるふりかけ”だ。開発したのは、ハウス食品。2012年2月に発売した『トーストシーズニング』はパンにふりかけるという斬新さが受けた。 ハウス食品といえば、『バーモントカレー』『ジャワカレー』などのカレールウのほか、『ウコンの力』などのドリンクから『とんがりコーン』などのスナックまで幅広く食品事業を展開しているが、“パンのふりかけ”を生み出したのは香辛食品事業部。 主力商品は、『ギャバン』のブランドで知られるペッパー類。シナモンにグラニュー糖をブレンドした「シナモンシュガー」も取り扱い商品のひとつだった。トーストに合い、新しいパンの風味が味わえると市場に提