PK職人がまさかの失敗香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)のゴールで1点を返した直後の後半27分だった。内田篤人(シャルケ)が得たPKは、これを決めれば日本が2-2の同点に追いつくというものだった。ヨルダン戦引き分け以上でW杯切符を手に入れることができるという条件で試合をスタートさせていた日本にとっては、“W杯出場決定弾”ともなる得点だ。 キッカーは遠藤保仁(G大阪)。これまで日本代表戦で一度もPKを外したことのないPK職人である。誰もが全幅の信頼を寄せていることは、遠藤がボールをセットしたときのピッチ内の選手たちの喜び様からも分かった。それは内田をして「まだ(点は)入っていないよ」と周りに言わしめるほどの喜びだった。 しかしながら、遠藤はこのPKを決めることができなかった。ゴール右端を狙って蹴ったところを相手GKにディフレクティングで防がれてしまったのだ。PK戦を含めて8度目で初めて
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