エメラルドのような緑色に輝く新種の鉱物を愛媛大などの研究チームが愛媛県で発見した。角閃石(かくせんせき)の一種で「愛媛閃石」(学名・エヒメアイト)と命名した。国内で見つかった新鉱物では最上級の美しさという。 愛媛大の皆川鉄雄准教授らが同県新居浜市にある東赤石山のクロム鉱床で発見。今年6月、国際鉱物学連合から新鉱物と認定された。光沢のある緑色の柱状結晶が特徴で、結晶は最大で長さ約1・5センチ、幅約5ミリ。 分析を担当した東大物性研究所特任専門職員の浜根大輔博士は「世界中の新鉱物を見ても近年、これほど結晶が大きくて色鮮やかなものはない」と話す。さらに大きな結晶が見つかれば、宝石に加工できる可能性もあるという。 角閃石はありふれた石で、地球表面を覆う地殻の主成分の一つ。120以上の種類があり、成分によって無色や黄、黒などさまざまな色がある。クロムを主成分とするタイプは愛媛閃石が初めて。クロム鉄鉱