6.2 サンプルプログラムのデバッグ 組み込みシステムの場合、いきなり実機で動作させようとすると何らかの問題が起こった場合にハードとソフトのどちらに問題があるのかを切り分けるのが難しくなりますから、実機で動作させる前にまずはシミュレータで動作することを確認しておくべきです。幸い、GDBにはインストラクションセットレベルのシミュレータが含まれていますので、ハードウェアI/Oなどを使用していない部分のコードを簡単にデバッグすることが可能です。また、アーキテクチャによっては、一部のハードウェアもシミュレートする機能もついていますのでますます便利です。 それでは、早速、ビルドしたサンプルプログラムをデバッグしてみましょう。図9のようにデバッグ対象のファイルを指定してInsightを起動します。 図9. デバッグ対象のファイルを指定してInsightを起動 sh-elf-insight.exe sa