【番組の新聞記事】*1 事件だけでなく、この番組についてもいろんなとらえ方があると思いますが、私は「メタ語り」と「当事者性」の緊張関係が、決定的な焦点だと思いました(参照)。 私の問題意識に引き寄せすぎかもしれませんが、以下、そういう視点から書いてみます。 「わかんないことはわかんない、だからみんなで考えていこうぜ、っていうふうにするしかない」*2と語る鈴木謙介は、メタ言説への居直りをやめている。 メタ言説を拒否した結果、放送では「自分語り」をしきりに反省していたが、これは単に当事者性に居直ることではなく、「自分の体験を素材にしながら、分析=分節を生きてみる」作業であり、語り手のアリバイ作りとは別の政治が試みられている。 メタ語りの権威ごっこに逃げるのでも、当事者ナルシシズムに浸るのでもなく、「自分の言葉を探す」*3作業を、ほかの誰かと共有すること。 この模索は、「体験当事者が、メタに語る