稲田朋美防衛相は27日夕、東京都板橋区で行った都議選の自民党公認候補の応援演説で「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」などと発言した。防衛相が自身の地位に言及して所属政党の公認候補への支持を呼びかけるのは異例で、自衛隊の政治利用と受け取られかねない。稲田氏は同日深夜、「誤解を招きかねない発言があった」として撤回した。 稲田氏の発言に野党は批判を強めており、来月2日投開票の都議選に影響する可能性もある。学校法人「加計学園」問題を抱える安倍政権にとって、新たな火種を抱えた格好だ。 稲田氏は応援演説後、記者団に「(演説会場は陸上自衛隊)練馬駐屯地も近く、防衛省・自衛隊の活動にあたっては地元に理解、支援をいただいていることに感謝しているということを言った」と釈明。だが同日深夜になって改めて記者会見し、「(発言を)撤回したい。防衛省・自衛隊に限らず、政府の機関は政治的にも中立で、特