「フィッシュストーリー」 自分が存在していること、それだけで何か意味があるのかなと思える。 「世界を救う」なんて、平凡に生きている人間には突拍子もないこと。まさか自分の身に起こるはずがない。けれど、ある日ある時「ほら話にもならない」強い愛情から「世界を救う」魚の卵が生まれたのだ。誰もが下らねえと思ったその卵は、人知れず孵化し時を泳ぎ未来へと繋がっていく。もしかしたら、世界って自分の周りから広がり回っていくものなのかもしれない。決してそれは世界の中心が自分だという意味ではない。ただ、今まさに自分がしようとする行いが、誰かの世界へとリンクしていき、またそこから誰かの世界へと繋がっていく。それが世界が回るということなのかもしれないなと思ったのだ。人から人へ、その連鎖が「世界を救う」ことに繋がっていく。そう考えたら、なんだ「世界を救う」って国のリーダーになったり、愚かな戦争なんてものをしなくてもで