阿部慎之助氏が18歳の長女に暴力を振るい、逮捕、巨人の監督辞任となった事件。家庭内暴力(DV)の案件を担当する弁護士に取材したジャーナリストの柴田優呼さんは「アメリカの例と比較すると、日本に欠けている問題意識が分かる」という――。 阿部元監督を擁護する有名人たち 娘への暴行容疑で逮捕され、読売巨人軍の監督を辞任した阿部慎之助氏。この事件に対する一部メディアや世論の反応は、海外から見ると驚くような点が多い。まず、「父親から暴行された18歳の長女と、それを目撃することになった未成年の次女は大丈夫か」と心配する声が、真っ先に出てこない。それよりずっと、阿部氏が逮捕されて職を失ったことへの同情論の方が強い。子どもが身体的、精神的暴力を受けた可能性より、名誉や地位のある男性がその結果、地位や収入を失ったことの方が同情を集める。それは「弱い者」より「強い者」への共感が先に来るような社会の姿だ。 さらに

