福島県郡山市出身のクリエイティブディレクター、箭内道彦さん。ふるさとの復興のために、広告業界で培った知見を生かしながら多方面で活躍中です。実行委員長を務める「風とロック LIVE福島 CARAVAN日本」という音楽イベントの収益金は、福島に自然エネルギーによる野外音楽堂を作るプロジェクトに全額寄付するそうです。 ■多様化、複雑化している日本をつなぎたい ―震災から2年で思うことは何ですか? 時間がたてばたつほど傷が癒えたり、何かが解決したり、減っていったり、というのが普通なのかもしれませんが、この2年で少しも進んでいないことは山ほどあります。そればかりか、難しい宿題や問題がまた新たに出てきます。だから「今が一番つらい」と言う人もたくさんいます。 それと、福島ってこうなんです、福島の人と話したらこう言っていましたっていうことを、福島のすべてをくくったようなかたちで発言することの不可能も日々痛