高血圧症は、血圧が高すぎる状態を続ける病気です。血圧とは、心臓から送り出された血液が動脈の血管壁の内側を押す力です。 高血圧症をそのままにしていると、心筋梗塞や脳卒中、腎臓病といった重大な病気を招きます。しかし、高血圧という状態だけでは自覚症状に乏しく、一般に、病気であると認識することがなかなかできません。 高血圧症が「サイレント・キラー(沈黙の殺し屋)」と呼ばれるゆえんです。ただし、ほとんどの高血圧症は、生活習慣を見直すことで改善できます。 ここでは、高血圧症がなぜ起こるのか、どういう症状が現われるのか、どうやって診断するのか、どう治療するのか等を説明します。 高血圧症とはどんな病気? 高血圧症とは、医療機関で計測したときに、上の血圧が140mmHg以上、下の血圧が90mmHg以上になる病気です(mmHgは、日本語では「ミリメートル水銀柱」〔または「水銀柱ミリメートル」〕と読みます)。
