【北京=矢板明夫】中国北西部の新疆ウイグル自治区で今年4月以降、ウイグル族グループと地元警察が衝突し、多数の死者が出る事件が相次いでいる。200人の犠牲者を出した2009年7月5日の同自治区ウルムチでの暴動から4年を迎えることもあり、習近平指導部は「外国勢力が介入したテロ事件」と断定、治安部隊を大量投入するなど統制を強化している。しかし、ウイグル族の間では「漢族主導の抑圧政策が事件の原因」との不満が広がっており、民族対立がさらに深まっている。 新疆ウイグル自治区中部のピチャン県ルクチュンで6月26日、ウイグル族グループと地元警察が衝突し35人が死亡した。 28日には同自治区南部のホータンでも襲撃事件が起き、ウイグル族が射殺されたとの情報がある。4月には、自治区最西部のマラルベシ県で21人が死亡する事件が発生、暴力事件が新疆ウイグル自治区全域に広がっている。 習近平国家主席は28日夜、政治局