インターネットの特徴の一つは障害に強いことである。一部のルーターや回線に障害が発生して通信できなくなった場合でも、自動的に他の経路に切り替わって通信を続けられる。それを実現している仕組みが「ダイナミックルーティング」だ。 ルーティングは、パケットを転送する経路を決めることを指す。スタティックルーティングとダイナミックルーティングの2種類がある。 スタティックルーティングでは管理者が固定した経路をあらかじめルーターに設定する。このため、経路に障害が起こってもその経路を使い続けようとするため、パケットが届かなくなってしまう。 一方、ダイナミックルーティングでは、障害が起こっても別の経路を自動的に選択してパケットを届ける。ダイナミックルーティングを実現する仕組みがルーティングプロトコルだ。現在では、単に「ルーティング」と言った場合はダイナミックルーティングを指す場合が多い。 AS単位で経路を決め