家電機器や給湯機器など住宅内のエネルギー消費機器をネットワーク化し、自動制御する「HEMS」。民生部門における省エネルギーと地球温暖化への対策技術として期待が寄せられ、商品やシステムも市場に出ています。こうした中、生活見守り機能との統合サービスの実用化に向けた検討など、新しい取り組みが始まっています。今なぜHEMSなのか? 普及のカギは何か? 現状と課題、展望をレポートします。 ※外部リンクは別ウィンドウで表示します 1.なぜ今、HEMSなのか? エネルギーは国民生活や経済活動の基盤をなすものであり、その安定的な確保は、エネルギー安全保障の上で重要なテーマです。二度の石油ショックを経験した日本は、エネルギーの安定需給を図るため、石油に代わるエネルギーの検討・導入や、省エネルギーの推進などの対策を進めてきました。 一方、主に化石燃料に由来する二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスによる