成功体験を経て、初めて学習は完結する。それは脳科学的にみて事実である。今回お話を伺った盲導犬訓練士の多和田悟さんが言われていたように、盲導犬の訓練の過程で「No」は最後に「Yes」と言うための1つの段階として使うというのは、脳の強化学習のメカニズムから言うと納得のいくことだ。 最後に褒められてドーパミンが出て、それで強化学習が完結する。このメカニズムというのは、それこそラットあたりから人間まで基本は変わらない。犬もそこは全く同じだなと思った。 多和田さんがおっしゃっていたことで面白いのは、盲導犬にとっては仕事が褒められる「ゲーム」になっていることだ。人間の脳で言うと、前頭眼下皮質というところが、オンとオフというか文脈の切り替えをやっているのだが、当然進化の中でその原型は犬の脳の中にもある。目の不自由な人をガイドをするためのハーネスという器具を装着することで、まさにオンとオフが切り替わってい
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