はろー、ぼんじゅーるクマ。というわけで、宇多田ヒカルに急性感染症だい。 宇多田さんの音楽には、ずっと距離をとってきた。「落とされない」ようにしていた。デビューしたての頃、AutomaticのPVを見て、これは大変なことになった、と正直思った。こんな若くてぴちぴちの才能が現れたら、とんでもないことになると確信した。だから、「落ちたく」なかった。彼女を支えるのは、彼女の世代であるべきだし、ぼくら中年は突っ張ってはじき返すべきだと意地になった。幸い、土俵際での踏ん張りが効いて、押し出されてしまうことはなかった。しかし、いなされて、土俵の反対側につんのめりながら突進して、倉木麻衣のほうに落っこちてしまったから情けなかった。 いや、予兆はあった。確かにあった。恋というものが、気づいたときは落ちているものなように、宇多田さんの曲が心に刺さっていた。それは、Flavor of Lifeという曲だ。これは