俳優の水谷豊が、映画『愛しの座敷わらし』(和泉聖治監督、2012年GW公開)で29年ぶりに単独主演する。人気刑事ドラマ『相棒』シリーズで演じる杉下右京のキレ者っぷりから一転、同作で水谷が演じるのは、家でも会社でも居場所がない平凡な父親。水谷は「『相棒』を中心にこの10年余り過ごして来ていますが、『相棒』とは全く違う世界観の作品をそろそろやってみたいと思っていました」と意欲を見せる。 昨年12月公開の『相棒-劇場版II-』の大ヒットも記憶に新しいが、こちらは水谷と相棒の刑事役・及川光博とのダブル主演。しかも、ドラマが人気を博して映画化されたもの。水谷が純粋な映画企画での主演するのは、1983年に公開された『逃がれの街』以来となる。 『愛しの座敷わらし』は、直木賞候補に上がった作家・荻原浩の同名小説が原作。水谷演じる高橋晃一は、大手食品メーカーの課長補佐だが、もはや出世の目はなく、地方に異動さ