福岡県大野城市内で10月、アパート一室に内縁の妻の遺体を遺棄したとして、死体遺棄容疑で男が逮捕された。妻は「ユミコ」と名乗り、一時は仕事もしていたが、県警が調べても身元を特定できなかった。免許証や住民票もなく、「無戸籍状態」だった。30年連れ添った男も「今となっては、妻がどこの誰だったのか分からない」と話す。 男は住所不定、無職奥田義久被告(74)。起訴状によると、昨年10月下旬ごろ死亡した氏名不詳の女性(妻)の遺体を遺棄したとされる。一部白骨化し、死因は分からなかった。 被告によると、妻とは33年前、北九州市戸畑区にあったキャバレー「太陽」で出会った。妻には4歳ぐらいの子どもがいたが、数年後に駆け落ちしたという。妻の言う通りなら1963年11月27日生まれで、死亡時は53歳だった。 春日署は、キャバレー関係者や区役所に聞き込むなど「手は尽くした」(署幹部)。キャバレー関係者は「似た人がい