「JR福山駅のトイレに紙が備え付けられていない。使うたび焦る」―。広島県福山市の主婦(45)から、そんな声が届いた。同駅の1日の平均乗車人数は新型コロナウイルス禍前の2019年度は2万人を超え、県内のJR駅では広島駅に次いで2番目に多い。市民や観光客が大勢行き交うターミナル駅になぜ紙がないのか。理由を追った。 問題のトイレはここ 主婦が指摘したのは、在来線改札口を出て左手の約30メートル先にあるトイレ。入り口に「このお手洗いはトイレットペーパーの設置はありません」と、日本語と英語の注意書きがある。隣接する男子トイレの個室も、紙どころかホルダーさえ見当たらない。周辺の別のトイレは駅南北の広場と駅直結の商業施設内にあるが、いずれも歩いて1分半ほどかかった。もし急な腹痛に襲われたら、果てしなく遠いと思うだろう。 ツイッター上では少なくとも10年以上前から「ポケットティッシュ持っていたから助かった