郵便不正事件で証拠として押収したフロッピーディスク(FD)を改ざんした疑いが浮上した前田恒彦・主任検事(43)は、「大阪地検特捜部のエース」と呼ばれてきた。2006〜08年には東京地検特捜部にも在籍したほか、応援でも大阪から呼ばれるなど、著名な事件を担当してきた。 主任検事は93年に司法試験に合格、96年に任官した。広島、水戸地検や神戸地検姫路支部などで勤務した。 東京地検特捜部が07年、緒方重威(しげたけ)・元公安調査庁長官=一審で懲役2年10カ月執行猶予5年の判決、控訴中=を起訴した在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部をめぐる詐欺事件では、共犯とされた不動産会社元社長=懲役3年執行猶予5年、控訴中=の取り調べを担当。2人の一審判決では、主任検事の取り調べについて、裁判長が「事実を否認する容疑者に『否認すると保釈されない』など、不利になると働きかけた」と批判。公判で証人として出廷