WebRTCで用いられる要素技術の一つとして、TrickleICEがある。本ポストではTrickleICEについてわかりやすく解説する。 イメージを掴んでもらえるよう平易説明するので、正確さを重視される場合は、RFCを参照いただきたい。 本記事のサマリ:TrickleICEとは? TrickleICEを一言で表すと、 「ICEの候補をインクリメンタルに探して、 見つかったICE候補を接続先ピアと交換して、 すぐに接続を試行する仕組み」 である。 以下に、背景を含め詳細を解説する。 最低限のおさらい(STUN/TURN) WebRTCで通信をするブラウザは、NAT配下に隠れていることが多い。 そのため、ブラウザ間で直接通信するためには、プライベートアドレスではなく、 グローバルアドレスの情報を利用する必要があり、何らかの仕組みを活用する必要がある。 その仕組みとして用意されてい