リーマン・ブラザーズの破綻とそれに前後する金融恐慌から3年が経過した。 昨今の欧米では、ジャパナイゼーション(日本化)という言葉が流行している。下げ止まらない不動産価格。不動産担保の価値下落に伴う金融機関の不良債権問題。金融機関救済と民間債務肩代わりによる巨額な政府債務。(フジサンケイビジネスアイ) リーマン・ショックと呼ばれる世界金融恐慌は、さまざまな要因が絡みながらも、基本的には債務によって積み上げられた住宅価格の急激な上昇とその後の下落、すなわち不動産バブルがもたらしたものである。それは、日本が1990年代初めに経験したバブル崩壊と相当程度、相似形を描く。 米国の株価(SP500種株価指数)と不動産価格(ケース・シラー住宅価格指数)の推移をみてみる。リーマン・ショックが発生したのは2008年9月だが、住宅価格は06年4月に、SP500はちょうど1年前の07年9月に、すでにピークを打っ